2018/05/14

情熱大陸:獣医師・齊藤慶輔先生の真摯な仕事ぶりに感動!




5/13放送の「情熱大陸:野生のワシを再び大空へ!獣医師_齊藤慶輔」を見ました。

日本で唯一、野生動物、しかも猛禽類専門の獣医師さん。世界的に見ても珍しく、各国の獣医師からその豊富な知識と経験を頼りにされています。


齊藤先生の活動拠点は、釧路市にある猛禽類医学研究所

全道各地から、傷ついたオオワシやオジロワシが運び込まれてきます。


オオワシ(幼鳥)の翼

オオワシ(幼鳥)の爪

至近距離で見るオオワシ。フィールドで出会うのと違って、その大きさが良くわかりますね。

このオオワシは、ロシアから初めて海を渡った昨年冬、鹿よけの網に絡まり、翼を骨折していたところを保護されました。


4,720g!

ワンちゃん、猫ちゃんを飼っている皆さん、どうですか?皆さんのおうちの子達と体重を比べてみてください。

うちはまだギリギリ猫の方が重たいですけど、サイズ感でいったらオオワシの方が断然上です。

これでもまだ幼鳥。もっと大きくなるんですよね。


オジロワシの正面顔

こちらのオジロワシは、狩りの最中カラスに襲われて、誤って泥沼に落ちてしまい、身動きが取れなくなっていました。

先生たちにヘドロを落としてもらっている時のこの表情…。何とも言えません^^





網走の役場から、傷ついたワシを保護したという連絡が入りました。電話でワシの状態を聞くと、あまり良くない様子…。

齊藤先生は、釧路から網走まで片道4時間かけて、ワシを引き取りに向かいます。

車には応急処置のできる設備が揃っているものの、網走から来てもらった方が半分の時間で済むのに…と思ってしまいました。

役場の人からすれば、保護して連絡を入れるまでが仕事、なんでしょうね。

網走に到着。そこにはオジロワシの幼鳥がグッタリと横たわっていました…。


これは…アカン…(゚ω゚;)

何かの中毒を疑い、血液検査をする先生。しかし、結果は陰性。

喉の奥に何かが詰まっているらしい。でもレントゲンがないと分からない…。

応急処置を施しながら、釧路へとんぼ返りです。


苦しそう…

ケースの中で、必死に吐き出そうともがくオジロワシ…。


…(´;ω;`)


懸命の処置もむなしく、オジロワシは車内で息を引き取りました。





片翼を失ったオジロワシ


翼が変形したオオワシ


翼から足に電流が走り、感電死したオオワシ


交通事故、電線による感電、風車(風力発電)との接触事故、猟師が違法に使用する鉛弾による鉛中毒。

…人間がらみで命を落とすワシ達。

先生は言います。

「愛護で、かわいそうだから助けているわけではない。自然界に人間が大きな軋轢を彼らとの間に生み出してしまっている。それを取り除くのも人間の責任。その責任で仕事をやっている。」


生きているワシを治療するより、死んだワシを引き取って解剖することの方が多いそう。

しかし、解剖することでワシたちの死因を究明し、環境の改善にいかそうとされているのです。


先生が開発した感電防止器具

ワシが感電するから、といって鉄塔を取り除くわけにはいかない。ならば、と考案されたのがこちらのバードチェッカーです。


電線にワシが触れないようにする仕組み

このような取り組みを、先生は「環境治療」と呼んでいます。

ワシの死を無駄にしない、先生の強い意志を感じました。







治療したワシの最終目標は、野に帰すことですが、野生に戻せない個体は研究所で終生飼育をしています。

一度関わったワシは、野生に戻すか死ぬか、どちらかまで面倒を見続ける」これも齊藤先生のポリシーです。

しかし、一日1kgの魚を食べるワシが30羽いますので、一ヶ月の食費だけで約50万円!

終生飼育には環境省からの補助金は出ないため、寄付金と自己負担でまかなっているそうですが…。


これは、クラウドファンディングの出番じゃないですかね??





齊藤先生の生き様にすっかり惚れ込んでしまいました。

図書館で、先生の著書を二冊借りました。


↓コチラはカラー写真、統計図など資料が充実しており、先生の仕事ぶりやポリシーがにじみ出る良書です。この本を読むと、今まで「環境に良い」と盲目的に信じてきた風力発電が、人間の思い上がりであるように感じます。環境問題って、人間のためだけのものなの?と考えなおすキッカケになりました。




↓コチラは子ども向けの本です。将来獣医師を目指す子どもたちに読んでもらいたい一冊。




見逃した方はTVerで!



情熱大陸は民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」で5/20 22:59まで視聴できますよ~♪

野鳥好きさんには、ぜひ見てほしい!!

TVerの情熱大陸ページへはコチラからどうぞ!



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応援ありがとうございます♪

2 件のコメント :

  1. 強い立場の猛禽類でも、生きていくのはたいへんなのですね。
    しかしカラスに襲われたって...( ºωº ) カラス最強か。
    猫の保護活動ブログなどを見ても思いますが、その生き物を愛している人達が、最前線にたって無惨な現実と向き合っている。その心の強さと愛の大きさを尊敬します。
    自分は現実を薄目で見てるだけで、なんにもしてないな...

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    1. >うまんまさん
      カラスは集団で、自分たちより大きな鳥を追いかけ回す、頭の良い鳥です。まじ最強。

      そうなんですよね~。今日も、猫カフェが破綻してオーナーがトンズラ、猫たちが犠牲に…っていう記事を読んでヘコんでたところです…。

      そういう過酷な状況に最初に踏み込むのは、猫を心から愛している愛護団体の人たちなんですよね…。ツラいだろうな。

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