エゾシカのつぶらな瞳に、胸がしめつけられた話
ゴールデンウィークは、nao's ママ(義母)と一緒に道東へ旅行に行きました。
そこで出会ったエゾシカのお話に、しばしお付き合いください。
サロマ湖ワッカ原生花園で、レンタサイクルを借り、湖口までサイクリング。
サロマ湖は汽水湖で、海とつながっています。
ネイチャーセンターから第二湖口まで 片道3.5km |
18年ぶりに、自転車に乗った私。
ちゃんと乗り方は覚えてました^^
しかし、普段から自転車を利用している義母には、激こぎしても全く追いつけず…。
原生花園はまだ花の季節には早いです。
ノビタキとアオジがたくさんいましたよ。
枯れ草と曇り空で、水墨画みたい。 |
オレンジ色の胸毛、いただきました~♪ |
第二湖口には、コンクリートの橋がかかっています。
原野に突如現れる巨大人工物 左がオホーツク海、右がサロマ湖 |
ここに、二頭のエゾシカがいました。
一頭は、私たちに気づくとすぐに逃げていきました。まさに、飛ぶようなスピードで。これが、普通の反応です。
もう一頭は、逃げません。どうしたんでしょうか?
なんだかボンヤリしている |
かけ足をした時に気づきました。
右の後ろ足をひきずっています。
右後ろ足、ちょっと太く見えます |
ケガをしていて、全力で走れないみたいです。
動きもなんだかおかしい。
人間を恐れない時点でアウトなんですけど、あっちふらふら、こっちふらふら…。
あげくのはてに、岸壁を乗り越えて、海に飛び込もうとしました。
私と義母はそれを見て仰天。悲鳴をあげました。
幸い、岸壁に体がぶつかって海に落ちることはありませんでした。しかし胴体から地面に落下、その後痛めている右後足をさかんになめていました。
橋を渡ろうとするエゾシカ |
何を思ったか、私たちのいる橋をのぼってきたエゾシカ。
さすがにこの距離になると、エゾシカも軽くパニックになったらしく、いきなり走り出しました。
橋の側壁を乗り越えて海に落ちたら大変!
とりあえず落ち着かせようと、必死で語りかけました。
「危ないから戻んなさい」 「まっすぐまっすぐ」 |
義母はシカをビックリさせないように、隅っこでジッとしている作戦です。
言葉が通じるわけはないんですけど、私の思う通りに、Uターンして橋を降りてくれました。あ~、良かった…。
一体どうしちゃったの… |
その後も、私たちが湖口を離れるまで、ずっと辺りをうろついていました。
この日は養老牛温泉で一泊したのですが、昼間のエゾシカのことが気になって、中々寝付けませんでした。
せっかく厳しい冬を乗り越えたのに。
ケガをして、判断力が大分鈍っているようでした。
このままだと、自らケガを悪化させてしまいそう…。
私の目をジッと見つめ返してきたエゾシカ。
もしかしたら、助けを求めていたのだろうか?
そうだとしても、私にはどうしてあげることもできなかった。
ずっとモヤモヤ、うじうじ。考えても仕方ないのに、考えてしまって…。
ワッカ原生花園のオジロワシ |
札幌に戻ってきて、やっと、一つの結論にたどり着きました。
あの子は長くは生きられないかもしれないけれど、その身体はワッカ原生花園で暮らす他の生きものたちの糧になる。それが正しいことなのだから、と。
それに比べて人間は、死んだら灰になるだけ。なんの役にも立ちません。エゾシカの方がよっぽどエライような気がします。
そう、自分を納得させたのでした。
とりとめのないお話ですみません。
これで終わるのはどうかと思うので、
車の中から撮影しています |
仲良く並んで湖の方を眺めています^^♪
下の個体の方が大きいですね~ |
オジロワシはメスの方が大きいらしいです。ということは、下の個体がメスでしょうかね?
あっち向いてホイ |
どっちがメスか確信は持てませんが、どちらも男らしい表情です^^
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
目の前で海にダイブされたら回復不能のトラウマが残るよね・・・。落ちなくてよかった!言葉通じなくても、義母さんとumeさんの思いは通じたんだよ。しっかり栄養とって、快復することを祈るばかりです。
返信削除橋の上から見てたんですけどね。ダイブ未遂は本当に肝が冷えました……(;ω;)
削除海に落ちてたらトラウマですね。記事にも出来なかったです…。
今でもシカのつぶらな瞳が、目に焼きついてます。
野生動物だし、手出しできないことはわかっていてもモヤモヤしてしまいますね。ケガしてたらじっと隠れて回復を待ちそうな気がするけど... 餌付けされてたのかなあ。
返信削除死をイメージさせるものは、心を不安定にしますね。いつか行く道だからでしょうか。あまり考えないのが良いかと思います(o'ω'o)
>うまんまさん
削除うまんまさんのおっしゃる通り、本当に具合が悪かったら、うずくまってジッとしていると思います。まだ自力で歩けてましたから、希望は持てそうです。
野生動物に対して、可愛いとか可哀相と感じるのは、人間側の勝手な思い込みなんですよね~。