2019/09/14

リーアム・ニーソン無双!!娘のため、父は鬼となる…『96時間』



日本では2009年に公開された映画『96時間』のレビューです。
原題は『Taken』。
ネタバレ全開でいきます!


あらすじ


元CIA工作員のブライアンは、17歳の一人娘キムと二人きりで面会できる日を楽しみにしていた。

特殊で危険な仕事があだとなり、結婚生活はキムが5歳の時に破綻。元妻レノーアは大富豪と再婚し、ブライアンがキムに会える機会は限られていた。

ようやく叶った二人きりの面会日、そこにはキムだけでなく、レノーアの姿が。

キムが友達のアマンダとパリの美術館巡りをするため、同意書に父親のサインがほしいという。

ブライアンは保護者なしでの海外旅行に猛反対するものの、キムの泣き落としにあい、後日同意書を届ける。

しかし、キムたちの真の目的は、ロックバンドU2の追っかけだったのだ。フランス以外にもヨーロッパ各国を飛び回る計画で、ブライアンは嘘をついてサインをさせたレノーアに詰め寄るが、逆に言い負かされてしまう。

パリに到着したキムとアマンダは、タクシー乗り場で声をかけてきたピーターと宿泊先まで相乗りをする。




キムがバスルームでブライアンに電話をしていると、突然見知らぬ男たちがアマンダを連れ去った。キムが捕まるのも時間の問題…ブライアンは「男たちの特徴を可能な限り伝えろ」と指示し、「月と星のタトゥー」という情報を得る。

携帯電話の存在に気づいた犯人と、電話越しに対峙するブライアン。彼は犯人に宣告する。

身代金目当てなら金はない
 だが、俺には非常に特殊な能力がある
 長年の仕事で身につけた、お前らを震え上がらせる能力だ
 娘を解放するなら見逃そう
 お前を捜すことも追跡もしない
 だが、解放しないならお前を捜し、必ず見つけ出す
 そして、お前を殺す。



犯人の目的は何か?ブライアンはキムを奪還できるのか?
パリを舞台に、壮絶な救出劇が幕を開ける…!



登場人物


ブライアン(リーアム・ニーソン)

元CIA工作員。強い。娘LOVE。娘を救うためなら何だってする。敵に回すとやっかいなオヤジ。



キム(マギー・グレイス)

ブライアンの一人娘。歌手になることを夢見る17歳。歳の割に子供っぽく世間知らず。服のセンスが壊滅的。しかしダサいジャケットが、敵のアジト発見の糸口になる。走り方がおかしい。



レノーア

ブライアンの元妻。キムの母。ブライアンを見る目は氷のように冷え切っており、見ているこちらがゾクゾクする。



スチュアート

レノーアの再婚相手。超大金持ち。割とイケメンなのに、なぜコブ付きバツイチのレノーアと結婚したのか…謎である。



ジャン=クロード

フランスの元諜報部員でブライアンと旧知の仲。現在は管理職となり現場を離れている。フランス国内で問題をおこしそうなブライアンに警告し、監視を付ける。



イザベル

ジャン=クロードの妻。旦那のとばっちりで酷い目に遭う。



見どころ①男なら素手で勝負だ!!


ブライアンと犯行グループの徒手タイマンが格好良かった。

カーチェイス有、銃撃戦有なんだけど、素手で取っ組み合うシーンが一番飽きずに見られます。

空港のタクシー乗り場、工事現場のとある施設、オークション会場(最終的には銃使用)、そしてラストの船の中。

ブライアンは見た目シワシワのオッサンだから、相手もナメてかかってくる。なんだけど、滅茶苦茶強い。息つく暇なく繰り出されるパンチ!キック!

ヨボヨボ系主人公に、ガタイのいいお兄さんたちがバッタバッタとやられていく様は、気分爽快。

とはいえ、戦いはあくまで1対多数の銃撃戦がメイン。格闘シーンは短いです。見逃すべからず!



見どころ②キレた親父は手段を選ばない


ブライアンが強い。強いっていうか、ヤバい。滅茶苦茶だよ、このオヤジ…。

リーアム・ニーソンが演じるから、良いんだろうね。静かにキレてる。めっちゃ怒ってるんだけど、頭は冷静。

ただ、「冷静=行動が紳士」にはならないんだな。娘を助けるためなら、犯罪をおかすことに何の躊躇もありません。


住居の不法侵入に始まり、

道路の逆走

車泥棒

拷問

無関係の妻を撃ち、夫を脅迫

そして、犯人グループ皆殺し…。



情報を聞き出したら殺す。


お友達にはなりたくないけど、アクション映画の主人公としては、なかなかぶっ飛んだ良いキャラだと思います。



↓ここからは不満点↓


父が娘LOVEなのは分かった。だが、娘はどうか?


娘のキムがね。外見も内面も、ぶっちゃけ可愛くないの。

もう少し父と娘の絆がわかる描写があれば、キムに対する印象も変わったのかもしれないけど。


誕生日プレゼントが馬

金持ちの継父に甘やかされて、ほしいものは何でも手に入るような描写があるし(継父からの誕生日プレゼントが、馬ですもん)、パリ行きにブライアンが難色を示すと、泣く。自分の思い通りにならないから泣くって…小学生かよと。歌手になるのが夢というのも、精神的な幼さを感じさせます。なのに見た目はオバ…ゲフンゲフン。


走るな!ぶん殴るぞ!( `Д´)ノ

走り方もバタバタしてホント小学生みたい。家の中、店の中、ところかまわず走る。空港の制限区域内まで走るなよ。それをほほえましそうに見てる両親にも腹が立つ。

ブライアンに対して「 I love you 」と何度も言うけれど、自分が上機嫌な時だけ。心がこもってないように感じる。たぶん、この何倍もスチュアートに「 I love you 」を言ってる。継父との暮らしに何の不満もないもんね。

「キム、おねがい…無事でいて…!」って気持ちが毛ほどもおきなかった。



嫌われたくない大人たち


こういう可愛くない娘のまわりにいるオトナにも、問題がある。

ブライアン、そんなにパリが危ないって言うなら、こっそりついて行きなさいよ。あなたの特殊な能力があれば、17歳の小娘に見つからないよう尾行するなんて朝飯前でしょうが。

あと継父。U2のヨーロッパツアーのチケットと一流ホテルの手配ができるんならさ、空港からアパートまでタクシーなんか使わせないで、車用意しときなさいよ!プライベートジェットもってるんだから、リムジンなんてチョチョイのチョイでしょ~?




母親も、「自由にさせてあげないと、キムの心は離れていくわよ」とブライアンを脅す。

結局、大人全員キムに良い顔をしたいだけ。キムの将来が心配だわ。



めでたしめでたし…(´・ω・`)?


あのさ~。なんか、娘助かって良かったね!歌手の夢も第一歩踏み出せたね!みたいな感じで終わったけどさ…。











アマンダのこと、忘れてね??




アマンダ…(´・ω・`)



まとめ


渋いオヤジ好きにはオススメします。私、リーアム・ニーソンが割と好きなので、楽しく見られました。

あれだけ無茶苦茶やって、よくフランス出国できたな…とか、細かい設定なんかはまぁ、ツッコミはじめたらキリがないので…。シンプルに、リーアム・ニーソン無双を楽しみましょう^^





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2 件のコメント :

  1. やっぱりumeさんの映画レビューはめっぽう面白い! キムボロカス(≧艸≦)
    アマンダ、最初にさらわれて最後まで出てこなかったんですか??(°ㅂ° )…  えと、きっと忙しかったのよ。うん。
    このブログの写真を見る限りルックスのいい人は一人も出てないようですねぇ。こりゃ残念。

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    1. >うまんまさん
      久しぶりに、そして唐突に映画レビューをアップしてみました^^
      キムはほんっっとに可愛くなかった。パリについて観光一つできずに攫われたのは、まぁ可哀想っちゃ可哀想だけど、見知らぬ人とタクシー相乗りするのが悪いわけで。
      アマンダは…二度と自分の足でアメリカの土を踏むことができなくなりました。
      たしかに、キャストのビジュアルが地味ですね。リーアム・ニーソンは結構好きなんだけど、一般的に見たら、ふつうのオジサンですもんね~。

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