ルンバ770の分解掃除・おもに断崖センサーの清掃方法を解説します
こんにちは!naoです。
僕の特技は「about us」にも書いてありますが「何でも直せる」こと。家電の修理を得意としています。
今回、会社の後輩から「ルンバ770を直せませんか?お礼に今度一杯おごります!」とお願いされました。
naoの動力はアルコールと電気のハイブリッドだから、ありがたいお申し出だね~。
ビールのためにがんばろー!
作業工程について
今回の作業は以下の手順で行います。
①バンパーを外す
②バンパーの赤外線透過部を清掃
③断崖センサーと断崖センサーのケースを外す
④断崖センサーのケースを清掃
⑤部品をもとに戻して終了
必要な工具は、プラスドライバーとマイナスドライバー。
清掃道具は、やわらかな布、リンレイガラスクリーナー、綿棒です。
①~⑤をクリックすると、それぞれ該当する見出しにジャンプします。
外して、掃除して、もとに戻す。実にシンプル。
ルンバ770の症状について
後輩のルンバ770は、エラー9が頻発するとのこと。
エラー9とは、「衝突センサーか、断崖センサーが作動してませんよ」と知らせるエラーです。センサーに不具合が生じると、階段を検出できずに落ちたり、壁に延々と頭突きを繰り返します。それを防ぐため、掃除を始める前にエラー9の表示が出るわけです。
このエラー9、我が家のルンバ577でも発生したことがありました。その時はメーカーに依頼せず、自分でほぼ全部バラして部品交換しました。
10年目に突入。 うちで一番の働き者、ルンバ君。 |
エラー9を直したときのルンバ577。バラバラ。 |
一度修理の経験があるので、今回も何とかできそうです。
かわいそうなルンバ770
後輩の家から、ルンバ770が送られてきました。雑な梱包だな…。
段ボールから取り出してあげると…。
ルンバ770。無残…。 |
き、きったねぇ…。
後輩の家で酷使されているんだね。しかしフツーは、もうちょっと拭いてから送るとかしない?
かろうじて、ダストビン(ゴミ収納ケース)の中だけはカラにしてありました。
直してあげても、またすぐ壊しそうな予感がするよ…
最初に目についたのは、バンパー。
外れたバンパーの拡大写真 |
左側のバンパーが外れているため、飛び出てちゃんと円になっていません。
後輩によると、落としたときに外れたそうです。落とすか、フツー。
ハンドルも壊れていたので、その時に落したのでしょうか?
700シリーズのハンドルは、Amazonで3,000円で売っています。
動作に影響の出る部位ではないため、ハンドルは無視。後輩よ、自分で買ってくれ。
問題はバンパーです。バンパーが外れていることで、中の衝突スイッチが押されない状態になります。
ただ、「押されない=壁を認識しない」だけなので、エラー9の原因とは別です。多分、断崖センサーも汚れているんでしょう。…ま、この状態ですから、推して知るべし(笑)
①バンパーを外す
バンパーの分解方法は、他のサイトで詳しく解説されています。このブログでは、ひとつだけ注意点を。
分解するときは、必ずバッテリーを外してください。
なにはともあれ、バッテリーを外す! |
バッテリーをつけたままの作業は、ショートして故障する危険性があるからね!
バンパーの裏のネジ |
バンパーの裏にあるネジをすべて取りのぞくと、バンパーが外れます。
バンパー |
外れたバンパーを正しく付け直すだけであれば、行程①だけでOKです。
今回は、障害物を認識する赤外線センサー部分を掃除していきます。
②バンパーの赤外線透過部を清掃
バンパーには、赤外線センサーを通す窓がついています。この窓を掃除するために、バンパーをさらに分解していきます。
バンパー上部はツメで止まっているので、慎重に、かつ力強く押してください。
赤外線を通すパーツを止めているネジが見えてきます。それも外します。
外したバンパー上部 |
手に持っているのが赤外線を通すパーツ。 |
黒く見えますが、天井のライトに透かすと、光が透過することが分かります。
天井の2つのライトが透けて見えます |
この部分にゴミが付着すると、赤外線を阻害します。キズが付かないよう、柔らかな布で拭いて汚れを取り除きます。
③断崖センサーと断崖センサーのケースを外す
バンパーの内側、透明プラスティックケースに入っている断崖センサー。ここに大量のゴミが溜まっています。
床に跳ね返ってきた赤外線を受信するのが断崖センサーです。赤外線を受信できなくなったら段差(床がない)と判断。クルッと方向転換します。
この断崖センサーを外して中をクリーニングするには、基板むき出しでバラバラにしなくてはいけません。
バラバラになったルンバ770 |
まずは、黒い赤外線センサー部分を外します。ルンバ770は全部で8カ所。
左右のツメで嵌合されていますが、隙間にマイナスドライバーを入れると外せます。
コードがくっついてる黒いのが赤外線センサー |
先に黒いプラスチックの左右の隙間にマイナスドライバーを入れて抉り、浮いたところで写真のようにマイナスドライバーを入れると簡単です。
センサーを抜いておきます。
センサーを抜き取ります |
このまま透明プラスチックケースの中を、界面活性剤と綿棒で拭くだけでも良いです。今回はよりキレイにするため、ケースを外します。
ツメで嵌合されていますが、ケースのツメはセンサーのツメと違って強力です。透明なプラスチックを上方向に抜けるようになっています。
上から大きめのマイナスドライバーを差し、透明なプラスチックの方を抉って、上の方に押し上げます(スピーカーのある一か所を除く)。
かなりの力が必要で、外れた勢いでケースが飛んでいきます。(なので、センサーが断線しないよう、先にセンサーをケースから抜きました。)
ツメがついている本体側は固く、ゆがみにくいので、ツメに嵌まっている透明プラスチックの方を、マイナスドライバーで押してあげるのがコツです。
1カ所だけスピーカーがあって、上からマイナスドライバーを入れられない場所があります。そこだけは、下からドライバーを入れましょう。
言葉で説明するとわかりにくいので、透明なプラスチックを外した本体側のツメをご覧ください。
赤い線で囲った部分がツメです |
ツメが意外とデカいのよ。
④断崖センサーのケースを清掃
透明プラスチックの中を、界面活性剤と綿棒で清掃し、赤外線センサーの発光部と受光部も拭いておきます。
クリーニングに使ったのは、リンレイのガラスクリーナー。我が家の掃除はどこでも、ほぼこれ一本で済ませます。
⑤部品をもとに戻して終了
全てを元に戻します。
来たときよりも美しく。 円形を取り戻したルンバ |
これで、エラー9は出なくなりました。
念のため、マンションの内階段で試験しましたが、段差を認識してソッコー折り返してきました。
玄関の4cmの段差は、差がなさ過ぎて認識せずに突進!そういえば、ウチのルンバ570も玄関にハマって出られなくなったこと、ありました。玄関はバーチャルウォールで対応しましょう。
ヤッター!ビールおごってもらえる!
ルンバ君。今度はちゃんと大事に使ってもらうんだよ…。
最後に
今回は清掃のみでしたが、ルンバの交換部品はAmazonで入手可能です。
メンテナンスすれば、ずっと使い続けられる。ルンバはサステナブルを重視する現代に適した商品だと思います。
うちのルンバ577は、10年目でもバリバリ働いているもんね♪
逆に、買ったら買いっぱなし、「メンテナンス?なにそれ?おいしいの?」的な思考の人には向かないです。
僕のような分解掃除の技術あるなしに関わらず、日ごろからルンバを大切に扱えることが重要!お掃除ロボットだけれど、ルンバの掃除は人間の仕事ですよ。そこんところ、よろしく!
どうしても自分じゃできない、でもルンバほしい!って人は、アイロボット社の有償メンテナンスサービスを利用しましょう^^
アイロボットケア|アイロボット公式サイト | iRobot
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分解掃除は、自己責任でお願いします。
ルンバ大好きなnaoでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
スゴイ…
返信削除何度読み返しても、途中を流し読みしてしまいます。脳の蓋が閉まってしまうσ(^◇^;)
才能というか、センスのある人っているんですね。うらやましいです!
>うまんまさん
削除流し読み、分かります(笑)
naoの原稿を私が記事に仕上げるのですが、推敲のとき目の焦点が合わなくて困りましたもん(;^ω^)
赤外線センサーと断崖センサーは別物なのか?そもそもセンサーって何だっけ…?みたいな泥沼にはまりました(汗)
家電を修理してしまうなんてnaoさんすごい…さっぱりわからないです(^-^;
返信削除後輩さんは扱いが乱暴な方なんですね(笑)
>杏子さん
削除私もさっぱり分からないです( •̀∀•́ )✧ドヤ(←謎のドヤ顔)
後輩さんちのルンバが不憫で不憫で…(涙)
分解スキーでも不器用&知識ゼロな私はこういう記事見ているだけで楽しいです(´∀`*)ウフフ
返信削除こういう記事があるといざというときに分解がはかどりますし♪
それにしても後輩さんのルンバちゃんは気の毒な状態ですね(;´∀`)
せめて自分で外装を綺麗にするくらいしてあげてほしいものですね(笑)
>虎ノ介さん
削除分解お好きですか!私は元どおりにする自信がないので…(´∀`;)
後輩さんのルンバを見て、世の中には才能を認められず冷遇されているルンバが、もしかして沢山いるのではないか…?と感じました。